冷蔵庫はなぜ冷えるか?と疑問に思った方もいらっしゃるのでは、
今回は、【冷蔵庫の冷却システムについて】ご説明します。
少し長文になりますが、どうぞお付き合いください。
冷蔵庫はエアコンに非常に似通った構造となっていて、
主要機器は「圧縮機」「凝縮器」「膨張弁」「蒸発器」の4つあります。
これらを用いて冷気を作り出し、庫内に放出するという仕組みで冷却が行われています。
エアコンの冷房部分を冷蔵庫内に作り出し、暖気部分を庫外に放出するのは、
エアコンの室内機が冷気を放出し、室外機が暖気を放出するのと似ていおり、
温度差を作り出し、冷却側を有効利用しているのが冷蔵庫や冷凍庫の仕組みです。
エアコンとの違いは、熱を利用する必要が無い為、発生する熱は全て不要という点。
冷蔵庫の冷却サイクルは、エアコンとほぼ同じ構造。
電気エネルギーで駆動する「圧縮機(コンプレッサー)」で、冷蔵庫内に収容された気体冷媒を圧縮。
圧縮により高温高圧となった冷媒ガスは「凝縮器」を通ることで液化します。
液化した冷媒は「膨張弁」を抜け、圧力が急激に低下し沸点が下がり
沸点の低下した液体冷媒を「蒸発器」に通し、冷媒を気化します。
この「液体が気体に変化」する瞬間、気化により大きく熱を奪う特性があり
この「蒸発器」の部分を冷蔵庫内に配置することで、 冷蔵庫内を冷却し
低温空間を維持できる仕組みです。
蒸発器を通過した気化冷媒は、再度「圧縮機(コンプレッサー)」に通され、
冷却サイクルが継続。この一連の流れを電気エネルギーで行いますが、
通常販売されている冷蔵庫や冷凍庫の仕組みであり、エアコンと大きく違いはありません。
冷蔵庫の冷却サイクルにある「圧縮」の工程で、コンプレッサーから熱が放出。
これが冷蔵庫内部に侵入しないよう背面から放出させているのですが、
適切な放熱スペースがなければ熱が逃げれず、冷却サイクルの効率が悪化します。
酷暑時にエアコンの冷房能力が低下するように、冷蔵庫や冷凍庫の排熱が不良となれば、
冷却効率が低下します。さらに、換気や放熱によって熱を取り除かなければ、
冷蔵庫背面の温度が50~60℃と極めて高温になってしまい、
故障や発火・発煙の事故につながるので、設置場所にも注意が必要です。
※2009-2022 電気設備の知識と技術 All rights reserved.より抜粋。
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